庭にディコンドラの種をまいた。
芝生のグランドカバーを目指していたけれど、庭全面に芝が広がるのを待ちきれなくて、ディコンドラの種をまいた。
ディコンドラというのは種から育てることができる。
広い場所を比較的早く、コスパよく、低い立ち上がりで覆い尽くすことができるおすすめのグランドカバーであることは、ネットで調べているうちに行き着いた情報に基づいている。
これでまた、成長を見守る楽しみを与えてくれる生き物が一種増えたことになる。
キューブ水槽の中で、バクテリアや熱帯魚、水草などで生態系を循環させること。
飛び出したランナーを切り取って、プランターで成長させ、庭のグランドカバーの準備をしている芝。
切り取った蔓を水耕栽培し、発根して庭に再び植えられるのを待っているアイビー。
今日も横で眠っている二匹の猫。
そして芝の手助けをするために新たにまかれたディコンドラの種。
断酒をきっかけとして(猫を除く)僕は色々な生き物の成長に興味を持つようになった。
今では、仕事の日は休日が待ち遠しく、それぞれの生き物に(猫を除く)どんな手をかけようかと考えている。
おそらくこのわくわく感は休みの日、朝からビールを飲むことを楽しみにしていた、あの頃と同じくらいだと思う。
でも今は、あの頃感じていた鬱々とした思いは存在しないし、自分を肯定しながら日々を送ることができている。
水に指したアイビーの挿し木から発根を確認した時、庭にまいたディコンドラが発芽した時、そんなとき僕は自分が生きていることを改めて実感する。
成長を確認しているは植物だけれど、植物を成長させることに喜びを感じている自分にたいして悪くない気持ちになる。
それ以外に夢中になっていたことに関しては、このblogを利用したアウトプットや、本を読むことの欲求はいくぶん落ち着いてきている。
病的に取りつかれていた頃と比較すると、これはこれでよいことだと思っている。
少しずつ自分がしたい領域が広がりながら、バランスよく有限である時間を利用してそれぞれに没頭する。
そんな日常を送ることが今の僕にとってはとても居心地がよい。
一方で仕事に対する入れ込み度合いは減ってきているけれど、かといって得ている成果の大きさは変わっていない。
こういったことがアルコールを口にすることを経つメリットなんだろうと今では思っている。
断酒をはじめてしばらくは思い通りにならないことや、回りの考えや声に反発し、自分にも貪欲に色々なことを求め、そして疲弊していた。
その疲弊はアルコールを口にすれば和らぐことは知っていたし、僕にとって断酒のメリットはこの程度のことなんだと思うこともあった。
でも、一日一日を過ごし、今に至っている僕はやんわりとだけれど確実に断酒のメリットを感じることができている。