今朝、娘が学校に行く様子を見送ったとき、唐突にこれまでの時間の経過を実感した。
娘の足首には小さなアザがある。
特別目立つようなものではないけれど、娘が生まれた時、足首にアザがあることに気がついた15年前のことをふと思い出した。
つい先日のことだった気がするが、あれから15年の年月が経過していた。
今日、何気なく目にするまで、記憶からそのアザはきれいさっぱり抜け落ちていた。
僕がアルコールを口にすることをやめてから、時々それまで忘れていた過去のことが唐突にフラッシュバックされることがある。
忘れていた遠い記憶。
それらが突然思い出されてはその時から経過した長い時間に対する後悔のような気持ちが込み上げてくる。
それらの昔の記憶はぼんやりとしていて、今までずっと夢を見ていたような気持ちになる。
この現実感の薄さに関して、最初の頃僕は何かの病気を疑った。
でも、今思うとこれも否認の病の症状のひとつであるとわかる。
人に対する関心が薄いのも、感情の起伏が少ないのも。
認めたくなかったわけでは決して無いけれど、それらをアルコールに結びつける事が出来なかったのは、本気で心の病を疑った正体は、否認の病であることを、今ならわかる。
気がつけばこの年になっていた。
アルコールを口にしていなければ、もっと色濃く、鮮明に思い出すことのできる過去を積み重ねてこれたのかもしれない。
そう思う自分に時々出くわす。
でも、それは今さら変えることは出来ない。
だからこそ、この先を色濃い人生にするために僕は、一歩一歩大切に生きて行く。
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