もしも今、あなたの心を締め付けるものがあるなら、あなたの胸に右手を添えてごらん。
もしも添えた右手のぬくもりを感じたのなら、その右手に感謝をしよう。
「あたためてくれてありがとうと。」
もしも添えた右手の冷たさを感じたなら、その右手をあたためている心に感謝をしよう。
「あたためてくれてありがとうと。」
君の右手も心も君が生まれた時からずっと、君を守り続けてくれていた。
左手のことも忘れないで。
君の右手も心も左手も、ずっと君と一緒だった。
もちろんこれからも。
まだ右手はそのままで。
きっと君は覚えてないだろうけどその右手、はじめは何もつかめなかった。
お箸はもちろん、みかんだって。
だから右手に感謝しよう。
「今までたくさんのものを持ってくれてありがとうと。」
「こちらこそ、こんなに大きく育ててくれてありがとう」
ほらね。みんな味方じゃないか。
もしもあなたの心を締め付けるものがあったとしても、右手の親指も人差し指も、中指だって薬指だって。一番小さな小指ももちろん、ずっと君と一緒にいるから。