頭の中が少し混乱していて、何かをアウトプットしなければならない衝動にかられながら、じっとスマホを見つめていた。
でも、何もかけなくて顔を上げたら、車のフロントガラス越しに遠くの山が目に入った。
目に入った山の感想くらいならかけるだろうと、「山が綺麗だ」と書いてみた。
山は山として、遠くのあの場所に存在している。
おそらくずっと前から。
これまで自分を除く何人の人たちがあの山を見つめたのだろう?
それらの人たちはどんな思いで見つめていたのだろう。
これから先、百年後、千年後、あの山はずっとあそこにあり続けるだろう。
そのことに理由なんてないのと同じで、僕の頭を占領している物事たちもきっとたいした理由なんてない。