何度か書いてきた事だけれど、アルコールを断つことによって五感が研ぎ澄まされ、時間の捉え方に対する密度が増してくる。
その事は、時には今まで感じなかった事や出来なかった事ができるようになることで、自分と言う存在を見つめ直すきっかけになるが、他方では回りとの関係性において、ジレンマや落胆を引き起こす事へと繋がっていく。
あくまでも僕の限られた経験としてだけれど。
どう考えても違うと思うこと。そんな事であっても首を縦にふる人たちがいる。
気がついているはずなのに、気がつかないふりをする人たちがいる。
悲しい結果をもたらすであろう選択をする人たちがいる。
その一つ一つの場面に出くわした時、ぼくはとても寂しい気持ちになる。
きっと以前の酒浸りの状態であれば、それより酒だ。
で目もくれなかった事や人たち。
そんな光景を今はスルーすることが難しくなって来ている。
まだまだ発展途上だと言ってしまえばそれまでだけれど、そんな事柄に直面する度、僕の胸にはポッカリと穴が空いてしまったように感じる。
いつか、そのポッカリ空いた穴を塞ぐだけではなくって、相手の穴もふさいであげられるような人になりたい。