トンネルの先を確かめたいから。

断酒の先にある可能性を探しながら日々の想いを綴るブログ

間地ブロックに腰掛けながら。


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川の流れを挟み込む、整然と並べられた間地ブロックに腰掛けながらこの文章を書いている。



聞こえてくるのは鈴虫の鳴き声と、静かに流れる水の音だけ。

川向こうの少し下がった位置にあるコンビニからは明るい光が漏れていて、外で高校生くらいの二人組が自転車に跨がりながら楽しそうに話し込んでいるのが見える。

塾の帰りか何かだろうか?

あの年の頃、僕はすでにビールを飲んでいたことを思い出す。


当時は夜な夜な自動販売機でビールを買ったが、そう言えば最近ビールの自動販売機というものを目にしていない。


今日は金曜日という事もあり、奥さんと娘は義母の家に泊まりに行ってしまったので、取り残された僕は時間を持て余し、炭酸水のペットボトルを片手に、ここに座ってこの文章を書いている。

もしかすると一人で居ることで、アルコールが頭をよぎることを避けたかったのかもしれない。

そう言えば、アルコールを飲むことをやめてから、一人で過ごす夜は初めてかもしれない。


僕はブログを書き始めるとき、大抵タイトルだけを考えて、あとは好き勝手に親指が動いているのを眺めているだけだ。

お陰で以前はメールを打つのも一苦労だったけれど、今では比較的スムーズに言葉を綴ることが出来るようになった。

ちなみに出来るようになったのは文字を並べる作業だけで、その並んだ文字同士に美的センスはあらわれてはくれない。


動き続ける右手の親指を、視界の右側に感じながら、僕は少し前に書いた、“足りないピース”のことを考えている。

そのピースは時折うっすらと輪郭のようなものを見せるときがあるが、すぐに煙のように消えてしまう。

その輪郭のようなものは、一人で考え事をしている時だったり、誰かと話をしているときだったり、いつの間にか近くにあって、いつの間にか消えてしまう。

一人で夜の川を眺めても足りないピースがなんなのかは、今の僕にはわからない。


年を重ねる毎に、人は成長するのだろうか?

なんだか僕にはコンビニの前で話をしている、彼ら位の僕の方がよっぽど大人だった気がする。

自分の思いを自分の言葉で音にし、やりたいことに疑うことなく。


あの頃の僕には、足りないピースがなんなのか、、、




いや、違う。




もともと、足りないピースなんてなかったんだ。

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