壁期の存在
今日は僕が断酒を始めて75日目にあたる。
そんな僕に、5日程前から色々な不調が現れてきた。
断酒を始めるにあたり、断酒にはいくつかのステップがあることを知った。
だから今の不調はそのステップの一つである壁期によるものだ。
と、自分なりに理解し、過ごしている。
壁期の症状
具体的な症状としては、とにかく気持ちが沈んでいる。
その沈み方には波があって、真っ暗闇に居るようで何も手につかないときがあったり、やけに五感が研ぎ澄まされて頭の中がクリアになったりする。
そしてそのどちらも、長いことは続かず、波打ち際のように行ったり来たりを繰り返す。
その変化が、余計に僕を混乱させ、なんだか訳がわからなくなる。
断酒をしてから、食欲が沸いてきたり、気分が明るくなったと感じることが有ったが、それらも薄らいで飲酒をしていたときの気分に戻ったような気がする。
現に、今アルコールを飲んでいるのか、いないのかの判断も少し考えないとわからないことがある。
断酒の過程で不思議に思っていたことがある。
それはハネムーン期から壁期の境目について。
断酒をしたことにより高いモチベーションをもって過ごしている人が、何をきっかけとして、暗い気持ちに変わっていくのか?
あるブログには断酒になれることで、メリットを感じ難くなるから、といったことが書かれていた。
その事に関して、僕なりに感じたことを記しておこうと思う。
壁期について触れられているブログの多くは、壁期を振り返った時に辛い思い出だった、辛すぎてよく覚えていない、壁期はなかった、と言った事が多く、今、実体験として、感じている事を記すことで、少しでも参考になればと思っている。
壁期のキッカケ
僕が壁期を実感するに至ったのには、明確なきっかけがあった。
元々、断酒を始めたときに、『酒を飲まなければなにをしても良い。』
という誓約をもうけた。
その誓約に基づき、1日1日、カレンダーの日付を○で囲んでいった。
その◯は60日位で止まっている。
それは、飲んでしまったから、ではなく、飲まないことが当たり前になってきたから。
○をつけることをしなくなった頃、僕は回りの人達の言動がとても気になるようになった。
それまでは毎日酒のことを考えていたため、回りどころではなかった思考に、少し余裕がでてきたからかもしれない。
その、気になり出した回りの言動に、僕は些細なことにもイライラするようになった。
繰り返しになるが、飲酒時代はそんなことがあったとしても、酒が最優先であり、飲んでしまえば回りのことなど、どうでもよくなっていたので、直面することはなかった。
その、直面しだした、一つ一つの事情に対し、僕は無力だった。
長年の飲酒の末、ようやく脳がアルコールの依存から距離を取れるようになり、感情が芽生えてきただけで、その事情を適切に処理する冷静さと能力がまだ備わっていなかった。
そんな事が繰り返し起こり、その繰り返し起こった物事に対する無力感の度合いが一定ラインを超えた瞬間、僕の前には壁が立っていた。
続く