25メールプール1杯分のビール
僕が昔好きだった小説に、主人公が
『一夏で25メートルプール1杯分のビールを飲んだ。』
という文章が出てくるが、1日3リットル、休みと前の日は5リットルが最低限、一月120リットル近く飲んでいた僕は決して負けることは無かったと思う。
小説の主人公と違っていたことは、僕の方だけ、体も頭も心も確実に壊れていったことだった。
毎朝、最悪な気分で無理やり起き、仕事に出かけて夜バケツ1杯のビールを飲む。
休みの日には朝からバケツ2杯分のビールを飲んで、気がついたら朝になっている。
休み明けの午前中は更に酷い自己嫌悪に陥り、なにも手につかない。